ポリアミド粉体の乾燥

エアバッグメーカーである当社のクライアントは、バッグの製造時に発生するプラスチックくずから再生ポリアミド粉を迅速かつ効果的に乾燥させる方法を探していました

お客様のニーズ

大手化学メーカーのクライアントは、ポリアミド製の自動車用エアバッグを製造する大手メーカーのひとつです。エアバッグはその形状から、製造過程で大量のスクラップが発生します。この高価な原材料をリサイクルし、さらなる汚染を避けるために、同社はこれを非常に細かい粉末にして、再利用する前に乾燥させなければなりません。

 

流動床、蒸気、赤外線などの通常の乾燥ソリューションは、効率が悪かったり、ATEX環境での導入が難しいことが判明しました。そこで同社は、この繊細な製品を乾燥させるための革新的なソリューションを探していました。

主な制約事項

ポリアミドパウダーは、取り扱いがデリケートな製品です。乾燥させると爆発します。 また、70℃以上に加熱すると黄色く変色してしまいます。さらに、水分を20%から0.5%に下げなければなりません。難しいのは、粉体を優しく均一に、そして安全に乾燥させることです。

 

そのため、表面からの伝導ではなく、内部から製品全体を加熱することができる高周波やマイクロ波の体積加熱特性が、このケースでは特に有効であると考えられました。

ソリューション提案

当社は、ポリアミド粉を数十分で乾燥させる高周波乾燥機を提案しました。120kWの出力で、1時間に最大120kgの水分を蒸発させることができます。また、粉体の爆発の危険性を回避するために、ATEXの制約に基づいて特別に設計されています。

 

内側からの乾燥に加えて、独自の50オーム技術により、正確なパワーと温度コントロールが可能となり、素早く、優しく、均一な乾燥が可能となりました。

主なメリット

SAIREMの専門家は、最も適した技術を選択しました。実際、PAの高周波の加熱選択性により、蒸発させる水を加熱することができますが、ポリアミドパウダー自体は加熱できません。そのため、70℃の制限を超えずに水を蒸発させることができるのです。

 

また、技術者は完璧な結果を得るために、処理される製品の厚さと最適な電力密度を決定しました。

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